2023 年 8 月 8 日 (米国時間)、マイクロソフトは、マイクロソフト製品に影響する脆弱性を修正するために、セキュリティ更新プログラムを公開しました。影響を受ける製品をご利用のお客様は、できるだけ早期に、公開したセキュリティ更新プログラムを適用してください。なお、マイクロソフト製品では、一部の例外を除き既定で自動更新が有効になっており、自動的にセキュリティ更新プログラムが適用されます。最新の情報は、セキュリティ更新プログラム ガイド を確認してください。
なお、今月の「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」では、新たに対応を追加したファミリはありません。
セキュリティ更新プログラム、セキュリティ アドバイザリに関する主な注意点
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今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、以下の脆弱性は更新プログラムが公開されるよりも前に悪用や脆弱性の詳細が一般へ公開されていることを確認しています。お客様においては、更新プログラムの適用を早急に行ってください。脆弱性の詳細は、各 CVE のページを参照してください。
- CVE-2023-38180 .NET and Visual Studio Denial of Service Vulnerability
- ADV230003 Microsoft Office の多層防御機能の更新プログラム
- ADV230004 Memory Integrity System Readiness Scan Tool Defense in Depth Update
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今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、以下の脆弱性は、CVSS 基本値が9.8 と高いスコアで、認証やユーザーの操作なしで悪用が可能な脆弱性です。これらの脆弱性が存在する製品、および悪用が可能となる条件については、各CVEのページの「よく寄せられる質問」 を参照してください。セキュリティ更新プログラムが公開されるよりも前に、脆弱性の情報の一般への公開、脆弱性の悪用はありませんが、脆弱性の特性を鑑み、企業組織では早急なリスク評価とセキュリティ更新プログラムの適用を推奨しています。
- CVE-2023-21709 Microsoft Exchange Server の特権の昇格の脆弱性
- CVE-2023-35385 Microsoft Message Queuing のリモートでコードが実行される脆弱性
- CVE-2023-36910 Microsoft Message Queuing のリモートでコードが実行される脆弱性
- CVE-2023-36911 Microsoft Message Queuing のリモートでコードが実行される脆弱性
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今月のセキュリティ更新プログラムで修正した脆弱性のうち、CVE-2023-21709 Microsoft Exchange Server の特権の昇格の脆弱性は、脆弱性からシステムを保護するために、更新プログラムのインストールに加え、追加の手順を実行する必要があります。詳細については、CVE-2023-21709 および Microsoft Exchange チームブログ Released: August 2023 Exchange Server Security Updatesをご参照ください。
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Microsoft Exchange の更新プログラムを展開する際のガイダンスは、Microsoft Exchange チームブログ Released: August 2023 Exchange Server Security Updates も併せてご参照ください。
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セキュリティ更新プログラムにおける既知の問題は、各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報を参照してください。既知の問題が確認されている各セキュリティ更新プログラムのサポート技術情報一覧は、2023 年 8 月セキュリティ更新プログラム リリースノートに掲載されています。
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(8 月 16 日 追記) 8 月の Microsoft Exchange 用セキュリティ更新プログラムにて発生していた、英語版以外の Exchange Server におけるセットアップの問題を修正しました。Exchange Server をご利用のお客様は、新たに公開した更新プログラムを適用してください。詳細は、Microsoft Exchange チームブログ Released: August 2023 Exchange Server Security Updates および CVE-2023-21709 を参照してください。
2023 年8 月のセキュリティ更新プログラムを公開した製品、コンポーネント一覧
2023 年 8 月 8 日 (米国時間) にセキュリティ更新プログラムを公開した製品およびコンポーネントの一覧は、2023 年 8 月セキュリティ更新プログラム リリースノートをご確認ください。
2023 年 8 月のセキュリティ更新プログラム一覧
2023 年8 月8 日 (米国時間) に公開したセキュリティ更新プログラムの一覧は次の通りです。
最新の情報は、セキュリティ更新プログラム ガイド を確認してください。
製品ファミリ |
最大深刻度 |
最も大きな影響 |
関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ |
Windows 11 v22H2, v21H2 |
緊急 |
リモートでコードの実行が可能 | |
Windows 10 v22H2, v21H2 |
緊急 |
リモートでコードの実行が可能 | |
Windows Server 2022 (Server Core installationを含む) |
緊急 |
リモートでコードの実行が可能 | |
Windows Server 2019 , 2016 (Server Core installation を含む) |
緊急 |
リモートでコードの実行が可能 | |
Windows Server 2012 R2, Windows Server 2012 (Server Core installation を含む) |
緊急 |
リモートでコードの実行が可能 |
Windows Server 2012 R2 Windows Server 2012 |
Microsoft Office |
緊急 |
リモートでコードの実行が可能 | |
Microsoft SharePoint |
重要 |
情報漏えい |
https://learn.microsoft.com/officeupdates/sharepoint-updates |
Microsoft Exchange Server |
重要 |
リモートでコードの実行が可能 |
https://learn.microsoft.com/exchange |
Microsoft .NET |
重要 |
リモートでコードの実行が可能 | |
Microsoft Visual Studio |
重要 |
リモートでコードの実行が可能 | |
Microsoft Dynamics 365 |
重要 |
リモートでコードの実行が可能 | |
Azure 関連のソフトウェア |
重要 |
特権の昇格 | |
Windows Defender Antimalware Platform |
重要 |
特権の昇格 |
既存の脆弱性情報の更新
2023 年 8 月8 日 (米国時間) に、既存の脆弱性 1 件を更新しました。
- CVE-2023-36884 Windows Search のセキュリティ機能のバイパスの脆弱性
影響を受けるソフトウェアを更新し、2023 年 8 月のセキュリティ更新プログラムへのリンクを記載した Windows 製品を追加しました。FAQ の情報を修正しました。Office の更新プログラムは ADV230003 に記載しています。
新規セキュリティ アドバイザリの公開
2023 年 8 月8 日 (米国時間) に、新規のアドバイザリ 2 件を公開しました。
- ADV230003 Microsoft Office の多層防御機能の更新プログラム
マイクロソフトは、多層防御策としてセキュリティを強化する Microsoft Office 用更新プログラムをリリースしました。 - ADV230004 Memory Integrity System Readiness Scan Tool Defense in Depth Update
メモリ整合性システム準備スキャン ツール (hvciscan_amd64.exe および hvciscan_arm64.exe) を使用して、ハイパーバイザーで保護されたコード整合性 (HVCI) とも呼ばれるメモリ整合性との互換性の問題を確認しています。従来のバージョンは RSRC セクションなしで公開されました。このセクションにはモジュールのリソース情報が含まれています。新しいバージョンでは、この問題が解決されます。詳細については、「メモリの整合性と VBS とのドライバーの互換性」を参照してください。
既存のセキュリティ アドバイザリの更新
2023 年 8 月8 日 (米国時間) に、既存のアドバイザリ 3 件を更新しました。
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ADV230001 Microsoft 署名済みドライバーが悪用された場合のガイダンス マイクロソフトは、2023 年 8 月 8 日の Windows セキュリティ更新プログラム (「セキュリティ更新プログラム」一覧を参照) で、信頼されていないドライバーとドライバーの署名証明書を Windows Driver STL 失効リストに追加したことをお知らせします。これらの追加のドライバーおよびドライバー証明書を追加するために、2023 年 8 月の更新プログラムをインストールすることを強く推奨します。自動更新が有効に設定されているお客様は、これ以上対応する必要はありません。
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ADV190023 LDAP チャネル バインディングと LDAP 署名を有効にするためのマイクロソフト ガイダンス マイクロソフトは、2023 年 8 月 8 日にWindows Server 2022 および Windows Server 2022 (Server Core インストール) 用の更新プログラムをリリースし、Active Directory ドメイン コントローラー上のイベントを介して LDAP チャネル バインディング トークンを使用できないクライアント マシンを監査することをお知らせします。この更新プログラムにより、ディレクトリ サービスのイベント ログでイベント ソース Microsoft-Windows-ActiveDirectory_DomainService で CBT イベント 3074 および 3075 を有効にする機能が追加されます。
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ADV990001 最新のサービス スタック更新プログラム
新しいバージョンのサービス スタック更新プログラムが入手可能であることをお知らせするために、アドバイザリが更新されました。詳細については、FAQ を参照してください。
補足情報
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最新のサービス スタック更新プログラム (SSU) は、アドバイザリ ADV990001 を確認してください。
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Microsoft Edge (Chromium-based) のセキュリティ情報は、公開のスケジュールが月例のリリースとは異なりますので、セキュリティ更新プログラム ガイド上で製品にて Microsoft Edge (Chromium-based) を選択し、確認してください。または、Edge のセキュリティ リリース情報にてご確認ください。
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各脆弱性情報 (CVE) のページには、緩和策、回避策、注意事項やよく寄せられる質問など、追加の情報が掲載されている場合があります。セキュリティ更新プログラムの適用の前に、併せてご確認ください。
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最新の情報は、セキュリティ更新プログラム ガイド を確認してください。セキュリティ更新プログラムガイドでは、セキュリティの脆弱性および更新プログラムの情報を、CVE、KB 番号、製品、またはリリース日別に並べ替えたりフィルターをかけたりすることができます。各月のセキュリティ更新プログラムを絞り込むには、日付範囲に絞り込む月の第 2 火曜日を指定して検索してください。なお、セキュリティ更新プログラム ガイド API を活用して、自社に特化したカスタム レポートを作成することができます。API の活用方法を紹介する 6 つのビデオ (API の情報 (GitHub)、API へのアクセス、HTML ファイルの出力、Excel へのエクスポート、CVE リストの取得、KB リストの取得) を公開していますので、是非ご活用ください。
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マイクロソフトでは、セキュリティ更新プログラムの新着情報及び更新情報を、お客様がタイムリーに受け取れるように、通知方法法をリニューアルしました。まだ購読されていない方、これまでのメールでの通知のみ受信している方は、この機会にどちらかの方法で、是非ご登録ください。
- 通知方法1 プロファイルを作成する方法 : セキュリティ更新プログラム ガイドの通知システム : 今すぐプロファイルを作成しましょう
- 通知方法2 RSS フィードで購読する方法 : セキュリティ更新プログラムの通知・配信の改善 – 新しい配信方法について
次回のセキュリティ更新プログラムのリリースは、2023 年 9 月12 日 (米国時間) を予定しています。詳しくは、年間スケジュール を参照してください。
更新履歴
- 2023-08-09 - 初期リリース
- 2023-08-09 - CVE-2023-21709 において、追加の手順が必要な旨を追記しました。
- 2023-08-10 - 8月 の Micrososft Exchange Server 向け更新プログラムに関する記載を追記しました。
- 2023-08-16 - 8月 の Micrososft Exchange Server 向け更新プログラムに関する記載を追記しました。
- 2023-08-31 - 表 “2023 年 8 月のセキュリティ更新プログラム一覧” を修正しました。