2021 年 1 月 13 日 (日本時間)、マイクロソフトは以下のソフトウェアのセキュリティ更新プログラムを公開しました。
- Microsoft Windows
- Microsoft Edge (EdgeHTML-based)
- Microsoft Office、Microsoft Office Servers および Web Apps
- Microsoft Windows Codecs Library
- Visual Studio
- SQL Server
- Microsoft Malware Protection Engine
- .NET Core
- .NET Repository
- ASP .NET
- Azure
新規セキュリティ更新プログラムを公開すると共に、既存の脆弱性情報 3 件の更新を行いました。なお、今月の「悪意のあるソフトウェアの削除ツール」では、新たに AnchorBot/AnchorDNS/AnchorLoader/BazaarLoader/BazarldrCrypt/Bazzarldr/BazarLdr/BazaLoder/Bazar/BazarBackdoor/Bazarcrypt/ZLoader/Zload/ZloaderCrypt/ZloaderTeams/ZloaderVbs/Rotocrypt/Rotaderp/TrickBotCrypt/Vatet に対する定義ファイルが追加されています。
■ セキュリティ更新プログラム、セキュリティ アドバイザリに関する主な注意点
- 2020 年 11 月の定例リリースに公開された CVE-2020-17049 は 2020 年 2 月に強制モード フェーズに移行する予定でしたが、2021 年 3 月に第二展開フェーズ、2021 年 5 月に強制モード フェーズに移行する予定に変更となりました。詳しくは、サポート技術情報 4598347 または Japan Security Team Blog をご参照ください。
- 2021 年より、SQL Server の Microsoft Update における検出ロジックが変更となり、WSUS や SCCM などの更新プログラムの展開ツールにて、既に適用されている最新の CU が適用対象として表示される場合があります。詳しくは、弊社 Docs の関連記事をご参照ください。
- 今月より、Adobe Flash Player は既定で無効化されるようになっています。また 2020 年 6 月に公開したサポート技術情報 4561600 のセキュリティ更新プログラムよりも古いバージョンの Flash Player はブロックされます。詳細は、Japan Windows Blog ならびに Japan Developer Support Internet Team Blog をご参照ください。
お客様はできるだけ早期に、今月公開のセキュリティ更新プログラムを適用するようお願いします。
■ 2021 年_1__ 月のセキュリティ更新プログラム_
セキュリティの脆弱性および更新プログラムの情報を、CVE、KB 番号、製品、またはリリース日別に並べ替えたりフィルターをかけたりすることができます。
各月のセキュリティ更新プログラムを絞り込むには、日付範囲に絞り込む月の第 2 火曜日を指定して検索してください。
なお、セキュリティ更新プログラム ガイド API を活用して、自社に特化したカスタム レポートを作成することができます。API の活用方法を紹介する 6 つのビデオ (API の情報 (GitHub)、API へのアクセス、HTML ファイルの出力、Excel へのエクスポート、CVE リストの取得、KB リストの取得) を公開していますので、是非ご活用ください。
マイクロソフトは新たに確認した脆弱性について、下記の新しいセキュリティ更新プログラムを公開しました。
製品ファミリ | 最大深刻度 | 最も大きな影響 | 関連するサポート技術情報またはサポートの Web ページ |
---|---|---|---|
Windows 10 v20H2、v2004、v1909、v1809、v1803 | 緊急 | リモートでコードが実行される | Windows 10 v2004 および Windows 10 v20H2: 4598242Windows 10 v1909: 4598229Windows 10 v1809: 4598230Windows 10 v1803: 4598245 |
Windows Server 2019、Windows Server 2016、Server Core インストール (2019、2016、v20H2、v2004、v1909) | 緊急 | リモートでコードが実行される | Windows Server 2019: 4598230Windows Server 2016: 4598243Windows Server v2004 および Windows Server v20H2: 4598242Windows Server v1909: 4598229 |
Windows 8.1、Windows Server 2012 R2、および Windows Server 2012 | 緊急 | リモートでコードが実行される | Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2 マンスリー ロールアップ: 4598285Windows 8.1 および Windows Server 2012 R2 セキュリティのみ: 4598275Windows Server 2012 マンスリー ロールアップ: 4598278Windows Server 2012 セキュリティのみ: 4598297 |
Microsoft Office 関連のソフトウェア | 重要 | リモートでコードが実行される | Microsoft Office 関連のソフトウェアに関連するサポート技術情報: 4493156、4486736、4486755、4486759、4486762、4486764、4493142、4493143、4493145、4493160、4493165、4493168、4493171、4493176、4493181、4493183、4493186 |
Microsoft SharePoint 関連のソフトウェア | 重要 | リモートでコードが実行される | Microsoft SharePoint 関連のソフトウェアに関連するサポート技術情報: 4486683、4486724、4493161、4493162、4493163、4493167、4493175、4493178、4493187 |
Microsoft .NET 関連のソフトウェア | 重要 | サービス拒否 | .NET Framework 関連ソフトウェアのセキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイドを参照してください。https://msrc.microsoft.com/update-guide |
Microsoft SQL Server 関連のソフトウェア | 重要 | 特権の昇格 | Microsoft SQL Server 関連のソフトウェアに関連するサポート技術情報: 4583456、4583457、4583458、4583459、4583460、4583461、4583462、4583463、4583465 |
Microsoft Visual Studio 関連のソフトウェア | 重要 | リモートでコードが実行される | Microsoft Visual Studio 関連のソフトウェアに関連するサポート技術情報: 4584787 |
Microsoft Malware Protection Engine | 緊急 | リモートでコードが実行される | Microsoft Malware Protection Engine のセキュリティ更新プログラムの詳細については、セキュリティ更新プログラム ガイドを参照してください。https://msrc.microsoft.com/update-guide |
■ 既存の脆弱性情報とセキュリティ アドバイザリの更新
- CVE-2018-8455 (Windows Kernel) を更新しました。
- CVE-2020-0689 (Microsoft Secure Boot) を更新しました。この脆弱性に完全に対応するために、新しいスタンドアロンの更新プログラム 4535680 を公開していますので新しい更新プログラムを適用することをお勧めします。またこの更新プログラムを適用するには、事前に最新の SSU の適用が必要となります。
- CVE-2020-17087 (Windows Kernel) を更新しました。
最新のサービス スタック更新プログラム (SSU) は、アドバイザリ ADV990001 にてご確認ください。
Microsoft Edge (Chromium-based) のセキュリティ情報は、アドバイザリ ADV200002 にてご確認ください。
次回のセキュリティ更新プログラムのリリースは、2 月 10 日 (日本時間) を予定しています。詳しくは、年間スケジュールを参照してください。