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Windows 7 および Windows 8.1 のサービス モデルをさらにシンプルに

本記事は、Windows for IT Pros のブログ “Further simplifying servicing models for Windows 7 and Windows 8.1” (2016 年 8 月 15 日米国時間公開) を翻訳した記事です。

今年 5 月、Windows 7 SP1 向けのコンビニエンス ロールアップ更新プログラムと、Windows 7 SP1 および Windows 8.1 向け非セキュリティ更新プログラムの月例ロールアップへの移行について紹介しました。皆様からのフィードバックに基づき Windows 7 SP1 および Windows 8.1 サービスについて、本日いくつかの変更を発表します。これらの変更は、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012 および Windows Server 2012 R2 にも適用されます。(注: ロールアップとは、複数の修正プログラムを 1 つの更新プログラムにまとめたものを指します。)

Windows サービスの変更を発表する理由

これまで、お客様が適用する更新プログラムを選択できるよう、これらのプラットフォームに関して個別の更新プログラムをリリースしてきました。その結果、断片化が発生し、異なる更新プログラムがインストールされた PC が存在することになり、複数の潜在的な問題につながりました。

  • さまざまな更新プログラムの組み合わせが生じたことで同期および依存関係の問題が発生し、更新プログラムの品質低下を引き起こした
  • エンタープライズの検証が複雑化した
  • スキャンにかかる時間が長期化した
  • 適切な更新プログラムを検索し適用することが困難になった
  • 問題に遭遇したお客様が、すでに修正プログラムがリリースされているにもかかわらず、その配布が限定的なものであったために修正プログラムを検索しプロアクティブに適用することが難しい状況に直面した

ロールアップ モデルに移行することで、すべてのサポートされているバージョンの Windows が同様の更新プログラムのサービス モデルに従うこととなり、Windows 7 SP1 および Windows 8.1 のサービス エクスペリエンスは一貫性を持ち、簡素化されます。この新しいロールアップ モデルによってお客様が管理する更新プログラム数は減少し、予測は容易になり、高品質の更新プログラムが提供されます。また、更新プログラムの断片化を排除し、既知の問題に対しよりプロアクティブに修正プログラムを提供することで、Windows オペレーティング システムの信頼性が向上します。たった 1 つのロールアップ更新プログラムを適用するだけで、より容易にお客様がご自身の環境を最新の状態に保つことができるようになります。ロールアップの提供により、以前より少ない更新プログラム数でお客様のシステムを最新の状態に保つことが可能になり、多数の更新プログラムをインストールするためにかかる管理コストを最小化します。 (注: サービス スタックや Adobe Flash などロールアップに含まれない更新プログラムの種類がいくつかあります。)

月例のロールアップ

2016 年 10 月以降、Windows に関してセキュリティおよび信頼性の問題の両方を解決する 1 つの 更新プログラムを月例のロールアップとしてリリースします。この月例のロールアップは、Windows Update (WU)、WSUS、SCCM および Microsoft Update カタログで公開します。各月のロールアップは前月のロールアップを置き換えるため、Windows PC を最新の状態にするためには常に 1 つの更新プログラムのみが必要です。たとえば、2016 年 10 月の月例のロールアップには 10 月のすべての更新プログラムが含まれますが、2016 年 11 月のロールアップには 10 月および 11 月の更新プログラムが含まれ、その後の月も続きます。Windows Update または WSUS からこのロールアップをインストールするデバイスは、エクスプレス パッケージを使用するので、毎月のダウンロード サイズは小さくなります。

また Windows では今後、過去にリリースした修正プログラムを月例のロールアップにプロアクティブに追加していきます。私たちのゴールは、最終的に今まで出荷したすべての修正プログラムを取り込んで月例のロールアップを累積的とし、お客様が最新の更新プログラムをインストールするだけでシステムを完全に最新の状態にできるようにすることです。すべてのバージョンの Windows の更新に関して、その信頼性と品質を向上させるために、月例のロールアップ モデルに移行することを推奨します。

今後 1 年間かけてこれまでに出荷済みの修正プログラムを追加する予定で、各月にどの KB を含めたかを IT 管理者が把握できるよう文書化します。

セキュリティのみの更新プログラム

また、2016 年 10 月以降、Windows に関して 1 つのセキュリティのみの更新プログラムをリリースします。この更新プログラムは、その月のすべてのセキュリティ修正プログラムを 1 つの更新プログラムにまとめたものです。月例のロールアップとは異なり、セキュリティのみの更新プログラムにはその月にリリースされる新規のセキュリティ修正プログラムのみが含まれます。個別の修正プログラムは利用できなくなります。このセキュリティのみの更新プログラムは WSUS、SCCM、および Microsoft Update カタログからダウンロードし適用できます。Windows Update からは月例のロールアップのみが公開され、セキュリティのみの更新プログラムは Windows Update からは公開されません。セキュリティのみの更新プログラムにより、エンタープライズは可能な限り小さな更新プログラムをダウンロードしつつ、より安全なデバイスの状態を維持することができます。

更新プログラムのドキュメントに関する変更

Windows 10 で導入されたリリース ノート モデルとの整合性を保つため、すべてのサポートされているバージョンの Windows のロールアップに関して統合されたリリース ノートを提供するようダウンレベル ドキュメントを改訂します。ドキュメントのサービスを拡張し、2016 年 10 月から導入される月例のロールアップ更新プログラムおよびセキュリティのみの更新プログラムのリリース ノートを提供します。

Microsoft Update カタログ

Microsoft Update カタログの Web サイトは、ActiveX の要件を排除し、あらゆるブラウザーで使用できるよう更新される予定です。現時点では、Internet Explorer からのみ使用できます。現在 ActiveX コントロールの要件を排除する取り組みを実施しており、近日中に更新されたサイトを公開する予定です。

.Net Framework の月例のロールアップについて

.NET Framework も、.NET Framework の月例のロールアップとして月例のロールアップ モデルに従います。.NET Framework の月例のロールアップは、すべてのバージョンの .NET Framework 用のセキュリティおよび信頼性に関する更新プログラムを 1 つのリリースとして Windows と同じタイミングおよびサイクルで提供します。.NET Framework 用のロールアップは、現在、お客様のコンピューターにインストールされている .NET Framework のバージョンに対してのみセキュリティおよび品質更新プログラムを提供する点に注意してください。インストールされている .NET Framework のバージョンを自動的にアップグレードすることはありません。また、.NET Framework 用のセキュリティのみの更新プログラムを、毎月 Microsoft Update カタログおよび WSUS で公開します。

これらの変更で、Windows 7 および Windows 8.1 システムの更新プログラム適用がさらにシンプルになることを望んでいます。


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