本記事は、Microsoft Security のブログ “Japan Skates into Second Place” (2014 年 2 月 14 日公開) を翻訳した記事です。
(https://msdnshared.blob.core.windows.net/media/TNBlogsFS/prod.evol.blogs.technet.com/CommunityServer.Blogs.Components.WeblogFiles/00/00/00/61/20/8780_Untitled_png-550x0.png)今週から 2014 年度の冬のオリンピックでスケーターたちがソチのアイスリンクを滑走し、その優美さと競技選手としての優れた能力で世界中の注目を集めています。私たちの[ブログ シリーズ (英語情報) もまた別のメダル争いになぞらえて話を進めましょう。マルウェアの脅威を管理するための称賛に値する取り組みに対し、日本に銀メダルの栄誉を与えます。
導入部のブログ投稿](/b/security/archive/2014/02/06/cleanest-countries-regions-jump-to-the-top-of-our-podium.aspx) (英語情報) に記載した通り、マイクロソフトは マイクロソフト セキュリティ インテリジェンス レポートにおけるグローバルなマルウェア感染率を四半期毎に追跡しています。日本の一貫して低いマルウェア感染率 (英語情報) が今回の名誉ある評価につながりました。
2013 年第 2 四半期は、1,000 台のコンピューターに対しクリーニングされたコンピューターの台数の平均が日本国内で 1.1 台だったのに対し、全世界の平均値が 5.8 台でした。この値は、期間中の銅メダル勝者 (英語情報) よりも 45 %も低いものでした。さらに、日本国内においてマルウェアに遭遇したコンピューターはわずか 7 %であるのに対し、全世界の平均値は 17 % でした。
日本が直面した脅威の中で最も一般的だったのは多種多様なトロイの木馬で、2013 年第 1 四半期の 3.8 % よりも増加して、全体の遭遇率は 4.6 %でした。エクスプロイトやワームもまた一般に遭遇するものではありましたが、これらのカテゴリの遭遇率はどちらも減少しました。2013 年第 2 四半期における日本のパフォーマンスに関する詳細情報はこちら (英語情報) で確認できます。
ここ何年も、国の政府機関とグローバル企業で連携し、感染を除去し、検出率を改善させることをコンピューターの利用者たちに啓発してきました。日本の専門家たちは、この長期にわたるパートナー関係を信頼しており、その全体的な意識によって国内に情報セキュリティのノウハウが広がり、低いマルウェア感染率に寄与しました。
日本はマルウェア感染の全体像を改善し続けているので、他国は日本のベスト プラクティスから恩恵を受けることができます。日本マイクロソフト 高橋正和 チーフセキュリティアドバイザーに、日本が低いマルウェア感染率を享受できた幾つかの要因に対する見解を聞きましたので、以下に共有します。
「日本で官民のパートナーシップが始まったとき、その取り組みが実際にマルウェア感染の減少に貢献すると信じていた人はほとんどいませんでした。ですが、着実で継続的な努力が有益であることは証明されていますし、今日の成功に貢献しています。」
「ご存じのように、脅威の状況は絶えず変化しますし、最近では、日本が深刻なオンライン攻撃の脅威に直面していると示唆する報告もあります。私たちは、これらの脅威の対処に役立つ、さらなるアクションをご案内するべく、引き続き日本政府そして民間企業と協力していきます。」
「2014 年はより安全な IT 環境を (提供することを) 目標としています。」
日本は、長年にわたって低いマルウェア感染率の維持を非常にうまく成し遂げています。2013 年の第 2 四半期において、マルウェアの脅威、およびソフトウェアの脆弱性を防ぐことを、より良く対処できた唯一の国です。次週は、話を戻して金メダルを取った世界一クリーンな国を讃える記事を紹介しますのでご確認ください。
Trustworthy Computing (信頼できるコンピューティング) 部門
ディレクター
Tim Rains (ティム・レインズ)