小野寺です。
2009 年上半期の脆弱性やマルウェア動向についてまとめた、セキュリティ インテリジェンス レポート (SIR) 第 7 版を公開しました。
本レポートは、半期に一度公開しており、さまざまなデータを基に現在のセキュリティ動向を分析しています。 最新のレポートは、以下のサイトから入手できます。 要約版である、主要な調査結果 (Key Findings)の概要を、各国語でこうかいしていますが、今回は、日本語版のみ完全版レポートから「各地域における脅威の評価」、「各国の最善策 (Best Practice)」を抜粋して日本語化して付録として追加しています。
研究者だけではなく、IT 管理者や開発者の方には必ず読んでほしい、レポートになっています。
マイクロソフト セキュリティ インテリジェンス レポート v7
http://www.microsoft.com/downloads/details.aspx?displaylang=ja&FamilyID=037f3771-330e-4457-a52c-5b085dc0a4cd
さて、今回も感染率で色分けした、世界地図から確認してみます。
今回、前回から地図に大きな変化があります。日本の緑が薄くなっているのが確認できると思いますが、日本の感染率が、前回の 1.7 から 3.0 に悪化しています。 単一ファミリの感染数では、Win32/Taterf が最も多いのですが、そのほか、Win32/Hupigon がアジア圏を蔓延していたことが確認されています。そのほか、全体的に満遍なく、感染数が増えた印象があります。
これらのマルウェアの感染種別については、家庭と企業でも違いが出ており、以下のような状態となっています。
このようなデータ以外にも、最近の攻撃手法に関する考察、フィッシングや、スパムの状況などをまとめていますので、まずは、主要な調査結果(KeyFindings)をご覧ください。
最後に、日本は、今回感染率が、悪化したものの世界的に感染率の低い国には変わりなく、この低い理由を、IPA 様の協力を得てベストプラクティス(最善策)としてまとめています。普段目にすることのない、いろいろな人の活動が少しだけ垣間見えるかもしれません。